エッコ チェンバー 地下

─ €cco ₵hamber ฿asement, Vaporwave / Đésir đupłication répétition ─

虚: 肉と骨 (2022) - 静かに、お静かに…ハッシュウェイヴの時間です…

ヴェイパーウェイヴ用語集に、ついさいきん追加された《Hushwave, ハッシュウェイヴ》の項目──その補足のような、これは記事です。
ゆえに可能な限り、そちらの記述を先に見ておいていただきたいのです()。チラッとでも。

だいたい私が、そのハッシュウェイヴ、ヴェイパーのぶきみで陰気な子守唄であるものを、知らなくて──。
すぐれたアーティスト《b e g o t t e n 自杀》さんのことは知っていたにしろ、その作品らがハッシュウェイヴというものだとは、認識していなかったんですよね()。

そんなところへ、〈ハッシュウェイヴが、在る。〉と教えてくれたのが、今2022年から活動中のアーティスト、《虚》または《derivative誰》を名のる人です()。
というよりも、虚さんのハッシュ活動がなかったらハッシュウェイヴは、“サブジャンル”ではありません。単に、b e g o t t e n 自杀さん個人の作風を言うことばにすぎなかったでしょう。
そのご本人を除き、ハッシュらしいハッシュを継続的&集中的に作っている人が、虚さん以前にはいなかったからです。

それを言うために調べてみたんですが、シグナル系の巨人である《Kratzwerk》さんのアルバム、“中”(2019)──ここに、ハッシュウェイヴのタグが入っています()。
これが確かにハッシュであって、いい作品です。奇妙な厚みをそなえたサウンドの作りが、実にみごと!
ただし、ぶきみさに傾きすぎで、相反しながらふんいきを形成する甘さの要素が、やや足りないかも知れません。

そこから言うなら、では、現在のハッシュ系の旗手になっている虚さんによるサウンドは、どうでしょうか?

──ちょうどクラッツさんと正反対に、それほどにはぶきみさがなく、心地のよい甘さが優勢です。
それと、ご本家やクラッツさんにあるような、奇妙な音の厚みによる圧迫感がありません。

──ただしそういう虚さんの音を、やや軽く明るめのハッシュであるものを、私は好ましいと思っています。そんなにまで圧迫感のあるものを、求めてもおりませず。

あとさいご、ついでになるんですが、もうひとりご紹介します。米ユタ州の人であるらしい、《w e l c o m e 買い物客》というアーティスト……()。
この人は、2021年の暮れから現在までに、5作のアルバム/EPらをリリースしています。そしてそのすべてに、ハッシュウェイヴのタグが入っています。だからこそ、このたびこの人と、私は遭遇できたのです。

そこまでは、たいへんいいことでした。しかし聞いてみたところ買い物客さんのサウンドは、いっこもぜんぜんハッシュ系ではありません。こらあーっ。

ですけれど、モール寄りのクラシカル・ヴェイパーみたいなものとしては、なかなかいいんですよね。新しい作品ほどよくて、耳にやさしいソフトなローファイさがうれしい……!

というわけで、あまりまとまりが、ありませんが。
かくて、いま現在のハッシュ系ヴェイパーをリードしている虚さんに続き、多くの人が輩出してシーンを盛りあげてくれることを祈りながら……!


虚: 肉と骨 (Flesh & Bones) (2022) - Hush, hush… It's time to Hushwave…

[sum-up in ԑngłiꙅԧ]
Hushwave is an eerie, brooding Vaporwave lullaby. It was originated by an already well-established and distinguished artist, b e g o t t e n 自杀.
And following its founder, the person who has been intensively creating hushwave is the (Emptiness), active since 2022. His activities have made Hushwave a "subgenre" of Vaporwave.
Compared to its founder, the sound of 虚 may lack some eeriness and thickness of sound. However, I find these characteristics of his sound rather pleasing.

On a side note, there is an artist called w e l c o m e 買い物客 who seems to be from Utah, USA.
His albums are tagged as Hushwave, so I gave it a try. To my disappointment, it did not sound at all like Hushwave.
However, as a Classical Vaporwave similar to Mallsoft, the sound is enjoyable enough. The recent works are especially good.

So I have high expectations for the future of Hushwave...!