ポ  サ  研

─ Post-Truth Sound Lab, Vaporwave, Désir Duplication Répétition ─

$αї 玉 Jκ's: Ꚍαkε セーラーふく Aωαy (2021) - 月曜日なのにきげんがワルい

少し懐かしい感じかも知れないアニメとかのヴェイパーウェイヴです。
ネタがネタなので、埼玉的な風合いを意識してヤリました。イェイッ。

It's an Vaporwave track 'bout anime that may feel a little nostalgic.
I was conscious of the Saitama-like texture according to the material, yeah!

ところで、これにつきまして。16小節のまとまりをリピートさせているかと思い込んでいましたが……。
しかし。聞いた感じはともかく、作成ソフト(LMMS)の表示が何かヘンだと思って確かめたら、どうも15小節でしているようです?

数字としたら、ちょっとはんぱな感じですが。しかしもとの楽曲に沿って何かをしたつもりなので、たぶんもともとイカれた曲なのだと考えます!

それはそうと、お正月のようです。
この2021年もどうかよろしくお願いいたします!

LOMA: Don't Shy Away (2020) - ゲタ箱の上で微笑むモダニスム美人

《LOMA》──ロマは、米テキサスがベースとしているポストロックのバンドです()。そして“Don't Shy Away”は、その2020年10月に発表された2ndフルアルバムです。

このロマというバンドさんは、要するに……。

その楽曲らのテンポが全般的に、快いスローさを有します。そして女性ボーカリストでマルチインスト奏者のエミリー・クロスさん、その眠たい声が、実に眠くてよい。
という、私がこの場で推しつづけている、眠みを大フィーチャーしたドリームポップみたいな系統。その、また新たなるスターだと言えるでしょう。

しかも、この2ndは、セルフタイトルの1stアルバムに比べ、感情表現(エモさ)みたいなものが引っ込んで、さらなる眠さへと内容が傾いている。歓迎できる傾向です!

と、そこまで言いましたら必要なお話は、ほぼすんでいるのですが。しかし何となく、あとふたことばかり……。

さいしょ私が、この“Don't Shy Away”のカバーイラストを見たとき、〈ああっ、東郷青児画伯!〉、と思いました。
同じでないとは分かっていましたが、すばらしく画風が似ているのでは、と。

ですがしかし、あらためて見比べてみたら、そんなでもないからちくしょう!

けれどまあ。これをよい機会として、東郷青児先生の──何かのまんがに書かれていた評言によれば、〈ひところ中産階級の家のゲタ箱の上によく飾られていた絵画〉──画業に対する認識を、深められてもよいと思います!

それと。このアルバム“Don't Shy Away”のラスト曲である“Homing”には、かのブライアン・イーノが、ちょっこりと参加しておられます。われらの師父が、ロマの1stを聞いて気に入ったから、のようなお話です。
かといって師が、ものすごいきわだったことをそこで、なさっているわけでもないのですが。けれどもアルバムの中でも、それがひときわ甘やかに、眠みの濃いトラックになっている。やはり、さすがだと感じてしまうのです!

Brad Mehldau Trio: Hey Joe (2012) - 下降の愉しみ、《死の欲動》。

ブラッド・メルドーBrad Mehldau)は1970年生まれ、米フロリダ州ジャクソンビル出身のジャズピアニストです。おそらくきわめて有名であり、全世界で評価が高い人です()。

ただし《ここ》的には、そんな名声がどうとかは関係ありません。

単に、何となく私がてきとうなおジャズのコンピレーションを聞いていて、まあとくに集中してもなく、BGMとして。
しかし、はたと、ものすごくいい演奏が耳に入ってきました。
それが、メルドーさんによる「ヘイ・ジョー」でした。ジミ・ヘンドリックス等で知られる、あのおなじみのレパートリーです。

どちらかというと私が、ピアノのジャズをあまり聞きたくない中で──奇妙ですが、おジャズはギターが中心でなければならぬと信じます──、〈とはいえこれはアリだ〉と考えざるを得ないようにしむける、そういう当代のピアニストたちが、何人かいます。
そのひとりがメルドーさんですから、そうも大きな意外性はなかったのですが、それにしてもすばらしい演奏です。

他に、そのレベルのピアニストといえば、ええと。アーロン・パークス(Aaron Parks)、ジュリア・ヒュルスマン(Julia Hülsmann)、シャイ・マエストロ(Shai Maestro)、そしてゴーゴーペンギン(GoGoPenguin)の中の人……。
まあとっさには、そのくらいしか思い出せませんが。そもそも私は、ジャズピアニストらの名前を憶えようとは、努力していません(!)。この容量に乏しい脳で、どうせ憶えるのであれば、ギタリストらの名前です。

いや、そういうことは、ともかくとしまして。なぜ、このメルドーさんによる「ヘイ・ジョー」が、とくべつ心に響くように聞こえるのでしょうか?
それを分析でもできると楽しいのですが、しかしまず、分かっていることたちから語りますと。

──このレパートリー「ヘイ・ジョー」は、作者が誰なのかもはっきりしていない、まるで人々の《無意識》からプカリと浮いて出てきたような、実に奇妙な楽曲です()。
それは現在まで、100組以上のアーティストらによってカバーされるポピュラリティを誇っているそうです。それというのもこの楽曲が、何か表面的な意味などを超えて、人の《無意識》へと届くような含みを、隠し持っているからだと考えられます。

さてこの「ヘイ・ジョー」が、初めてレコード盤として世に出たのは、1965年のことだそうです。
そしてたちまちのうちに、いま言われる《ガレージ/サイケ》ロックの定番曲となりました。高名なバンドであるザ・バーズやラヴなども、その時期にこれの録音を残しています。

が、そういう初期の演奏らを、いま聞いてみますと……。
はっきり言えば、〈楽曲の“意味”も分からず、ただ音にしているだけ〉、という印象です。そのように感じられるのは、のちのジミ・ヘンさんやメルドーさんらの演奏にひき比べて、の話であるにしろ。

そして、この楽曲のこんにち的な解釈──ジミ・ヘンさんやメルドーさんらが示しているような──を切り拓いたのが、ティム・ローズというフォーク歌手でした。そのバージョンの登場が、1966年のことです。
最大の変化は、テンポを大幅に落とし、そしてボーカルなどの随所に粘りや緩急を効かせていることです。ジミ・ヘンさんのアレンジは、ほとんどこれにならっているもののようです。

で、そうしてローズさんやジミ・ヘンさんらが、この楽曲から掘り起こした《意味》。ことばにはなりきらない、無意識の意味。それはいったい、どういう意味なのでしょうか。

ご存じとは思いますが「ヘイ・ジョー」は、こういった内容の唄です。

おそらくアメリカの南部のほうで、ジョーという男が、浮気した自分の妻を射殺する。そして官憲の追及を避けるため、国境を越えてメキシコへ逃れていこうとする。

そしてその逃亡の目的地であるメキシコを、〈オレが自由になれる場所〉とジョーさんが呼んでいる──、そのことが印象的です。
ですが、《自由》とは何なのでしょうか? そしてアメリカに比べてメキシコは、どういう《自由》のある国なのでしょうか?

偶然ですけれど近ごろ私は、そのメキシコで生活されているニホンの方のブログを、楽しく拝読しています()。
そして、その方のご紹介されているメキシコという国は……。いや、いいところもたくさんあるようではあるのですが……。

けれども、とりあえず治安が最悪。司法当局が無能と腐敗のきわまりで、多発している殺人・強盗・スリかっぱらいなどの事件らが、まったく解決されない。麻薬シンジケートやギャング団らがほとんど野放し、何かとやりたい放題だとか。
そのあたりばかりを見てみますと、まるで北斗の拳的な、世紀末世界か修羅の国かであるようです。それがまた、ひとつの《自由》のあり方なのでしょうか。

そして、そんなところへ《自由》を求めていったジョーさんは、妻殺しのお尋ね者として、そこで自由に楽しく生きることができるのでしょうか。

──まとめてしまえばこれは下降のプロセスであり、文明からの逃避であり、またエントロピーの増大であり、そして死への接近です。
そして楽曲「ヘイ・ジョー」で印象的なこともまた、下降していく音形らです。とくにバックコーラス等に現れる、〈アー・アー・アー〉という3つの音による下降。

そうして楽曲「ヘイ・ジョー」は、事情はともあれ妻を殺すにいたってしまった男のカラ元気、その背後にきざしている非業の死の予感を描写しています。
ですけれど、そのまがまがしいものの中に、何かふしぎな甘やかさを無意識に、私たちは感じているのです。それが、このレパートリーの人気の秘密です。

そして、われらがメルドーさんの名演にしても。そのような下降の禁断の甘みを、和声の大胆な拡大解釈やアクセントの分割らをともないながら、深くまた繊細に表現しているものと、いまは言えるでしょう。
下降の愉しみフロイトさんが《死の欲動》と名づけた、無機物であることへの郷愁。そういった部分が、私たちの中で、この楽曲を愉しんでいるのでしょうか。

身分けの前の、こと分け - ヴェイパーウェイヴのサブジャンル&関連用語たち

ヴェイパーウェイヴ関連でよく出る新語やチン語らの説明だよ!
気になる項目を見てくれてもいいし、また上から順に読んでみてもオツかもよ!!

《見出し語の一覧》 Vaporwave, ヴェイパーウェイヴ | Chopped and Screwed, チョップド&スクリュード | Slow Down, スローダウン | Chillwave, チルウェイヴ | Eccojams, エコジャムス | Hypnagogic Drift, ヒプナガジック・ドリフト | Aesthetics, エセティクス | Utopian Virtual, ユートピアン・バーチャル | Muzak, ミューザック | Mallsoft / Mallwave, モールソフト / モールウェイヴ | Late Night Lo-Fi, レイトナイト・ローファイ | Vapornoise, ヴェイパーノイズ | Signalwave / Broken Transmission, シグナルウェイヴ / ブロークン・トランスミッション | Ambient Vapor, アンビエントヴェイパー | Slushwave, スラッシュウェイヴ | Computer Gaze, コンピュータゲイズ | Classic Vapor, クラシックヴェイパー | Vaporhop, ヴェイパーホップ | Future Funk, フューチャーファンク | Vaportrap, ヴェイパートラップ | Hardvapour, ハードヴェイパー | Dreampunk, ドリームパンク | Vapormeme, ヴェイパーミーム

なお、以下の説明文らは、特記がなければ《Last.fmWikiの英文テクストをグーグル翻訳したもの。各執筆者さま方に感謝。「〈〉」内は、筆者(モドキ)による補足等。
そして現状がちょっとアレなので、以後随時、加筆修正されるはず(初稿:2020/04/16、最終更新:2020/12/22)。

《Vaporwave, ヴェイパーウェイヴ》

コンピューターソフトウェアを使用して、オーディオの残骸やゴミの音楽からサウンドを再構築する、インターネット上の少数のアーティストで構成されるジャンル。
〈中略〉ポピュラー音楽のサンプリングと1980年代/90年代のテレビ広告、ループ、スローダウン、ピッチ変更、およびチョップアンドスクリュー効果を多用しています。
このジャンルの名前は、ベーパーウェア(市場での発売(「煙を売る」)を意図していないコンピューター製品の軽蔑的な用語であり、蒸気の遠方への言及を表すものです。
〈図の作品、Macintosh Plus“Floral Shoppe”(2011)。これがいったい“何”であるかについては、いずれ別稿にて。〉

《Chopped and Screwed, チョップド&スクリュード》

チョップドアンドスクリュード(スクリュードアンドチョップド、スローアンドスローとも呼ばれる)は、1990年代初頭にヒューストンのヒップホップシーンで発展したヒップホップミュージックをリミックスする手法です。
これは、テンポを1分あたり60〜70の4分音符のビートに減速し、ビートのスキップ、レコードのスクラッチ、停止時間、および音楽の一部に影響を与えて「切り刻んだ」バージョンの オリジナル。
〈この項目は、英ウィキペディアより。そういう手法が陰湿なエレクトロニック系に持ち込まれ、そしてついついヴェイパーウェイヴが誕生しちゃった気配。
図は、DJ Screw “The Legend”(2001)。2000年に他界したDJスクリュー、この技法の発明者、その遺作集。〉

《Slow Down, スローダウン》

〈音声サンプルのスピードを変えるにさいし、1990年代半ば以降のデジタルサンプラーは、“ピッチは維持してテンポだけ変える”という機能を持つ。一般ポップのリミックス作業などでは、これが重用されてきた。同様の操作が、いまではPC用の軽いソフトでも可能。
ところがヴェイパー式のスローダウンは基本的に、テンポもろともピッチを落とす。45回転のレコードを33で再生みたいな、原始的な響きを平気でタレ流している。
なぜそんな風であるかというと、そのマヌケな響きへの偏執的愛着、ユルさダルさへの希求、上記のDJスクリューらの影響、かつ全般に、こぎれいなサウンドへの抵抗、ローファイ志向、等々々。〉

《Chillwave, チルウェイヴ》

チルウェーブ「1980年代のシンセポップとドリームポップの出会い」(Glo-Fiと呼ばれることもあります)は、アーティストがエフェクト処理、シンセサイザー、ループ、サンプリング、シンプルなメロディラインを備えた重度にフィルタリングされたボーカルを多用することで特徴付けられる音楽のジャンルです。
〈中略〉New York TimesのJon Parelesはこのように音楽を説明しました。そしてしばしば弱いリードボイス)。それは、不況時代の音楽です。低予算で踊れます。」
〈チルウェイヴはヴェイパーの前身、またはきわめて関連が深いジャンルと見なされている。図は、Washed Out“Life Of Leisure”(2009)。これがチルウェイヴの代表的傑作アルバムと言われ、なるほど眠さにヴェイパー感がなくもない。〉

《Eccojams, エコジャムス》

Eccojamsは、電子音楽テクニックの一種として始まったVaporwaveのサブジャンルです。 Oneohtrix PointのパイオニアエイリアスChuck Personを使用することはありません。通常はキッチュな値の古いポップソングを使用し、ディレイ、グリッチ、リバーブなどの手法を使用してそれらを再構築して新しい音楽を作成します。
〈図は、Chuck Person's Eccojams Vol. 1(2010)、ヴェイパーの手法とセンスを決定づけた先駆的作品。
なお、上の説明文とは違うことを言うようだが、エコジャムスはヴェイパーのサブジャンルではなく、かつ単なる技法にもとどまらず、“エコ”とか称して盗用を正当化する根底的な根性の悪さそのもの──と、考えられる。〉

《Plunderphonics, プランダーフォニックス

〈現代音楽の作曲家(もしくはメディア・アーティスト)であるジョン・オズワルドが、1985年に提唱した概念。訳すれば「略奪音楽」、もしくは盗用サウンド。ヴェイパーウェイヴおよびヒップホップあたりは、基本的にコレである。〉

《Hypnagogic Drift, ヒプナガジック・ドリフト》

蒸気波の最も初期の形態の1つである催眠ドリフトは、他のサブジャンルよりも夢のようなもので、奇妙なサンプルから奇妙な催眠雰囲気を作り出し、時々アンビエントと境界を接するドリフト形式の音楽を作成します。
最初のアルバムHologramsのリリース以来、このスタイルの進化がありましたが、骨架的はこのスタイルの最初のパイオニアです。それは間違いなく、奇妙で刺激的なイメージを使用して音楽のシュルレアリスムを強調〈後略〉。
〈近ごろはそんなに言われないキーワード。なお、“Hypnagogic Pop”という似たような語もあるが、それは一般的にチルウェイヴの唄モノのこと。
図は、上の文中でも言及された、骨架的(骷)“Holograms”(2010)。傑作!〉

《Aesthetics, エセティクス》
Aesthetics, エセティクス, 美学

〈大学で教えられているような「美学」とは、違う。いまの英語のネット用語として、サブカルチュア内での「これヤバくねェ? イケてない?」みたいな趣向やセンスらが、「《美学》!」と呼ばれるもよう。
そしてそういう趣向らの中で大きいと見られるのが、なぜか1980年代めいたグラフィックや風俗やサウンド、およびその時代からのニッポン文化的なもの。
……つまりヴェイパーウェイヴのテイストなのである、なぜか。〉

《Utopian Virtual, ユートピアン・バーチャル》

James FerraroのFar Side Virtualはproto-vaporwaveと見なされている人もいますが、アルバムへの初期の概念に対する影響は、関連付けによって独自のサブジャンルを生み出すようになり、今ではアルバム自体がvaporwaveと見なされる必要があります。
ユートピアの仮想音楽は、一般的にムザックを使用して、近未来的なユートピアの感覚を作り出しますが、一部の作品には不吉な偽ユートピアの響きがあります。
〈高尚なりくつを別にすると、現在このユートピアン・バーチャルは、主にシンセをチャラチャラと鳴らしたお調子のいいヴェイパーをそう呼ぶことが多い気味。
図は、ユートピアン系の元祖と目される、James Ferraro“Far Side Virtual”(2011)。このアルバムとその性格については、次の記事を参考にされたい()。〉

《Muzak, ミューザック》

〈“Muzak”、ムザック、ミューザックとは、あらかじめショッピングセンター等のBGMとして作られた安もの音楽。
その歴史が意外と異様に古く、1920年代には誕生していたらしい()。これがモールソフトの父祖だとも、まあ言えるだろう。なお、次の記事をもご参照されたし()。〉

《Mallsoft / Mallwave, モールソフト / モールウェイヴ》

モールウェーブ(Mallsoftとも呼ばれます)は、ショッピングセンターのイメージと、ショッピングモールで聞こえる匿名のソフトロックムザックのリミックスを使用して、ノスタルジアを引き出すことを目的としたVaporwave音楽のサブジャンルです。
〈この項目は、Aesthetics Wikiより。要はスーパーのBGMをことさらに聞くという態度に始まり、そして雑踏のモヤモヤとしたふんいきを付け加えていく。
図は、식료품groceries“슈퍼마켓Yes! We’re Open”(2014)。サンブリーチのレビュー欄で最高レベルの評価に輝いた、モールソフトの歴史的傑作。〉

《Late Night Lo-Fi, レイトナイト・ローファイ》

Late Night Lo-Fiは、eccojamsと90年代のユートピア様式の蒸気波のレトロフューチュリズム(参照:ユートピア仮想および偽ユートピア)からサンプリングするという考えを取り入れていますが、それを新しい政治的な光の中で提示します。
それは、明るい光の感覚、ブルージーな感じの大都会の夜の作成に、より関心があります。この絵を描くために、80年代の音楽と滑らかなジャズを多用しています。
〈図は、ロフィ騎手“深夜のニュースを待っています ボリューム3ー衛星に接続する”(2020)。別に歴史的な名作っていうわけでもないけど、自分がコレをすごく好き。このシリーズの前作らもオススメ!〉

《Vapornoise, ヴェイパーノイズ》

ベーパーノイズは、極端な細断性と過度に攻撃的な生産を特徴とする、研磨性のある蒸気波です。
ベーパーノイズは、マイクロサンプリング、ディストーション、静的および極端なサウンド操作を使用して、元のサンプルを認識できないようにします。
蒸気騒音の2つの素晴らしい例は次のとおりです。
  世界から解放され by 新しいデラックスライフ
  Y. 2089 by テレビ体験
〈この項目は、mMratnimiat氏のRedditへの投稿より。図は、テレビ体験“Y. 2089”(2014)。HKEがものすごくサエていた時期の変名作品で、半分くらいはシグナル系。そんなに激しくノイジーではない。〉

《Signalwave / Broken Transmission, シグナルウェイヴ / ブロークン・トランスミッション

Signalwaveは、特にテレビ広告などからの古いメディアサンプリングに主に焦点を当てた、蒸気波の非公式な名前です〈中略〉。
これらの「壊れた送信」には、通常、サンプルが重く〈乱用され〉、時代遅れのメディアの美学と穏やかな音楽的傾向という統一的な特徴があります。
これらのリリースでは、スムーズジャズを組み込んで、vaporwaveが構築されているゴミのムザックの美学を取り入れることもできます。
〈この項目は、Aesthetics Wikiより。ここらで言われる《シグナル》とは、テレビのCM、番組のテーマ曲やアナウンスなど、コンパクトでインパクトの強い音声サンプルらを指している。あまりニホンでは意識されない英語として、“sign”は街の看板らを言い、また“signal”はテレビラジオのCMらが言われる。
図は、天気予報“あすの天気”(2019)。CMとお天気への変質的執着がスゴい。〉

《Ambient Vapor, アンビエントヴェイパー》

〈形容詞としてのアンビエントをくっつけただけ。雑に言ったら、《2814》みたいなサウンドでありそう。図のアルバム「新しい日の誕生」(2015)が、そのお手本。
……というぼんやりした認識しかなかったが、しかしその後、少しだけ考察を進めた。俗悪ヒワイなヴェイパー世界の素材や手法らを、ムリにでも荘厳化し《昇華》にまで導く──という無意識の意図が、このサブジャンルの根底にありそう。次の記事をご参照されたし()。〉

《Slushwave, スラッシュウェイヴ》

Slushwaveは、「t e l e p a t hテレパシー能力者」のサウンドを含むVaporWaveのサブジャンルです。通常のVaporWaveよりも長い(通常は6分より長い)重く重なったトラックで、ピンポンサンプリングと大きなリバーブで不明瞭になります。
〈スラッシュの“slush”とは、シャーベット状の雪、ぬかるみ、そういう何かドログチャッとしたものだそう。なお、英語で《やおい》を意味する“slash”とは違う。
Harley Magoo氏(アーティスト名・General Translator)によると、この語の誕生は、2014年にテレパシー能力者がSoundCloudで自作曲にそういうタグを打ったことによる、とか()。しかし、なぜ「ぬかるみ」なのかは説明なし。
ちなみにスラッシュのジャンル内では、テレパシーさん特有のぼんやりしたジャケ写、またニホン語の陰気な曲タイトル、そういうところまでをマネしていくのが、《美学》であるっぽい。様式美なので、パクリとかどうとか早合点してはダメ。
図は、そのテレパシーさんによる「仮想夢プラザ」シリーズ総集編(2015)。全31曲・約16時間なので、軽ぅ〜く聞いてみちゃえ〜。〉

《Computer Gaze, コンピュータゲイズ》

〈コンピュータゲイズとはもともとは、ヴェイパー最初期からの重要なクリエイターである《Infinity Frequencies》が、自分の音楽スタイルに与えたネーミング、と認識している。その語がだんだん、ジャンル名みたく言われるように。
それがどういうスタイルかというと、まず断章形式であり、各楽曲の尺が30〜90秒くらい。そして安っぽい〈ミューザック〉やテレビCMのサウンド等々をしょんぼりとローファイ化して、あなたがただ独り面白くもない深夜テレビを視ているような寂しいムードを作る。
……そんなもの何が面白いのかと言われそうだが、しかし奇妙に引き込まれるところがあるんだ。図は、そのインフィニさんのアルバム、“Between two worlds”(2018)。いきなりの冒頭曲が、もう《神》でしかない!〉

《Classic Vapor, クラシックヴェイパー》

〈サンブリーチさんのご説明によると、“2012年ごろのオールドスクール・ヴェイパーウェイヴ、すなわち、主にサンプルらの編集でできた略奪音楽、それへの回帰”()。
たぶんだが2017年あたりから出てきた語であるように思われ、有力レーベル“B O G U S // COLLECTIVE”からの近作に、よくこのタグが入っている。〉

《Vaporhop, ヴェイパーホップ》

〈ヒップホップ的ニュアンスのあるヴェイパー。とくに、ビートのところにファンクのフレイヴァがある。ただし、まっとうなラップをフィーチャーしてるようなものは違う。
MF Doom”というラッパーのトラックメイキングがヴェイパーっぽいと言われ、確かにそうだが、しかし。〉

《Future Funk, フューチャーファンク》

Future Funkは、Vaporwaveのデボルブ〈devolution, 衰退〉であり、French HouseとモダンなNu-Discoを組み合わせた、よりエネルギッシュな傾向にありますが、Vaporwave(およびマイナーな方法ではChillwave)のテクニックを使用しています。
音楽はサンプルベースで、リバーブエフェクトが普及しているため、前作よりもグルーヴ感が増しています。他の曲、特にシティポップミュージックの日本のボーカルやアニメのサウンドトラックがよく使用されます。
〈後略。図は1980's NYディスコの聖地をイメージしたアルバム、SAINT PEPSI “STUDIO 54”(2013)。〉

《Vaportrap, ヴェイパートラップ》

Blank Bansheeが彼のアルバムにBandcampで「vaporwave」のタグを付け〈中略〉、Vaporwaveのイメージと音楽的なテクスチャーを利用した、ハイテクトラップとヒップホップ音楽の非常にリアルで新しいスタイルがあります。〈後略〉

《Hardvapour, ハードヴェイパー》

Hardvapourは、90年代のテクノ、ガバー、ハードコアテクノIDM、インダストリアルに影響されたベーパーウェーブのサブジャンルです。
著名なアーティストには、Sandtimer(HKE、hardvapourおよびDreampunkレーベルDream Catalogueの所有者)、DJ VLAD(wosX、別名Flash Kostivich(およびその他多数)
〈後略。残念なんだが、このところあまり流行らなくなっている。なお、これについてのみ“vapour”と英国式のつづりである理由は、オレの邪推だと、提唱者のHKEが英国の人であるため。
図はそのHKEによる、Sandtimer“Vaporwave Is Dead”(2015)。このときはすげーカッコよかった、このときは。〉

《Dreampunk, ドリームパンク》

ドリームパンクは、このますますシュールな夢の世界の現実に住む地下の人々のための夢の音楽です。
〈……という説明は、ドリームカタログ社のHPより。ようはそのボスのHKEさんが、自分と仲間らの方向性を形容していることばなんだ。“もはやヴェイパーウェイヴとは異なる”、という強引な新規性の演出みたいな意図もある気配。
図は、そのHKE&ドリ・カタ一同によるオムニバス、“This Is Dreampunk vol. 1” (2020)。意外に各曲がコンパクトで緊密にまとまっていて、かなり愉しめる。とはいえ、コレの内容である重いIDMかチルアウトみたいなものがドリームパンクの実体なのか、ということは分からない。〉

《Vapormeme, ヴェイパーミーム

〈ネット用語としてのミーム(meme)とは、ニホンで言う“テンプレ”くらいの意味か。そういうわけで、既成のヒナ型にちょっと何かしただけのヴェイパーが、ヴェイパーミームと呼ばれる。まあパロディみたいなもので、その最大の元ネタが、ご存じ「フローラル・ショップ」。
で、はっきり言って、くだらないものが9割9分なんだけど。がしかし、そのミームやパロディのような性格がヴェイパーの本質っぽくもあって、否定はしきれない。
図は、MACINTOSH PLUS“FLORAL SHOPPE 911: FLORAL COP”(2015)。これは意外とくだらなくなくて、Redditの関連スレでも“ハハハッ、こりゃイイ”、ていどに好評。〉

なおヴェイパーウェイヴのサブジャンルいろいろについては、それを説明した感じの画像らも出廻っている。それらは、サンブリーチさんの記事にまとめられている()。

……と、ここまでやって、今回はチカラつきたんだよね。今後もちょっと考えて、必要そうなところは加筆修正しちゃうよ!

いやその。さいしょ、人さまによる文らのモザイクとして作ったら面白いかな、と思ってたんスけど。しかしスッキリしない感じになってきたんで、いっそ自筆でまとめたほうがいいっスか? ご意見アドバイス等を、待っちゃってまんもす〜。

ヴェイパーウェイヴは無意識の生産物である

フロイト全集 - 岩波書店

ジークムント・フロイト(1856-1939)
〈ヴェイパーウェイヴは無意識の生産物である〉

……もちろん、そんなことをのたもうてはおられませんが!

このあいだ数時間ほど、《ミーム》画像作成にハマったときに、ちょっとやりました。
実に申しわけありません。