エッコ チェンバー 地下

─ €cco ₵hamber ฿asement, Vaporwave / Đésir đupłication répétition ─

著作権/ディズニー/WOKE/米・共和党…そして、ヴェイパーウェイヴ

《まえがき》

以下の記事の内容は、おおむねディズニー社とかへのディス──悪口です。

しかし、ある時点で、ふと思いました。〈このブログとしては、少しむりにでも、具体的な音楽の話を盛り込んでいくべき〉……と。

それで。ひとまず、ディズニー関係の何かを素材としたヴェイパーウェイヴを、探したりしてみてみました。
ところが意外に、その量が少なくて。

もっとこう、あの「ミッキーマウス・マーチ」や「星に願いを」等々を、グッチャグチャにグリッチさせてるような過激なのが、あるかと期待していたんですが……。
ことによったら、そういうのは、ブレイクコア等の関連ジャンルにあるのかも知れませんが!

──で、それで。記事内容との関係は少し薄いのですが、ぜひおすすめしたいのが、《modest by default》による作品らです()。
これはアルゼンチンの人によるとされ、そのまた別のユニット名は《GENDEMA》です()。

このモデストさんの作品ら、聞いた感じはほんとうに、こころよくソフトでメロウなジャジー・ヴェイパーであり、かつバーバー・ビーツ(理髪店ビート)です()。
ところが。そのアルバム・アートおよびことば的な要素らを見れば、そこには《反・帝国主義新植民地主義》というテーマがありそう、としか思えません。

そして。その(ありそうと想定された)テーマに対し、モデストさんのやさしいサウンドたちは、どういう関係があるのでしょうか?
うまい説明はできませんが、こうした〈相反するかのような“もの”らの併置〉ということが、ヴェイパーウェイヴのレパートリーのひとつであるのは確かです。

🐭 🇺🇸 💥

ヴェイパーウェイヴの徒である私たちの、合いことば。
それは実に、もうご存じのように……()。

サンプリングは神/著作権はジョーク

そしてこのことを、私どもが口先でさえずっているのみならず、現実にそれをしなければならないでしょう! イェイッ。

ところで。著作権などというものが、ただたんに“ある”、それだけではなく。
その鉄鎖の拘束が、20世紀から現在までずっと、世界的により厳しくなるよう強制されつづけていることも、おそらく皆さんはご存じでしょう。

その腐りきった一連の反動政策を、不潔きわまる利権操作でウラから表から主導・誘導してきたのが、米ディズニー社──とは、きわめて広く言われていることですよ。
何せミッキーマウス保護法》などという、きわめて腹立たしいことばさえ、世にまかり通っているほどで()。

いやはや! 〈著作権はジョーク〉にしても、バッド・ジョークでありすぎですね!!

──と、それはそうであって、有罪確定なのですが。

ですが、そのいっぽうで。
とうとつな話題転換のようですが──。“WOKE”という、たまに目にする、英語らしきことば……()。

この“WOKE”とは、何を言うのでしょうか?

雑すぎる説明をあえてすれば、いま“WOKE”という語は、まず反人種差別・フェミニズム・“LGBT+”、等々のような〈ポリコレ〉関係──さらには“SDGs”、格差の緩和、そして環境保護や肉食廃止──などなどを、強く……ときとして過激に、主張する人や組織をさしているようです。

ことば本来の意味は、〈目ざめてある〉ということでしょう。
それが転じて、人種的自覚、マイノリティの自覚、不平等のあることの認識……といったことを指すキャッチフレーズとなったのが、古くも1930年代のことだそうです。
また、そのWOKE的な関心や志向らなどを指して、“WOKENESS”という呼び方もされるようです。

そしてその語がこの3〜4年くらいの間に、なぜか悪口や皮肉として、使われるようになっているんですよね!
〈お意識が、まあ、高くていらっしゃる〉……くらいの意味でとか、あるいはもっとひどいニュアンスでとか!

ということなので、いまWOKEは、うかつには言えないことばです。
ですけどしかし、さまざまな社会的思潮やら運動やらを、雑にでもまとめてしまっているところに、イヤな使いやすさがあります!

それでつい、私も……ですが。できるだけニュートラルな意味で、このWOKEなる語を、言おうとしているとお考えくだされば。

そして、お話がディズニー社のことに戻りまして。

もうかなり前からのようですが、近年のディズニー社の製作物たちの内容に、WOKEっぽさが目だっている感じではあります。
はっきり言うなら米帝覇権支配のプロパガンダ企業でしかアレはないと、ずっと思っていたのですが……。それが……。

その、ひとつの大きな変わりめと見なされるのは、1992年の『アラジン』で、有色人種の勇敢なヒロインが描かれたことであるようです。

で、それから……。引きつづき有色人種をヒロインやヒーローにすえ、また意思が強くアクティブな女性像を描き、はたまたチラリとしても同性愛の要素を盛りこむ……等々々……。
視てはいないからよく存じませんけれど、そういうポリコレ風でWOKEめいた製品らを、この業者は少なくなく、出荷してきたようです。

どうせ視ないけれど、まあ、それはいいんじゃないでしょうか? 偏見にまみれた差別的な作品らを販売しくさるよりは。
てのも。私にしたところが、まあちょっとはWOKEに、かすっているような生き物ですからね!

と、そんなことらを少し気にしたりしているのも──。

いま2023年・最新のようなディズニー映画『リトル・マーメイド』が、ヒロイン役にアフロ・アメリカンの女性をキャスティングしたことが、あちこちで、いちじ話題になったからなのです。
そして、そのことを不自然である、受けいれがたい──などと感じている人も、おられなくないようなんですけれど。

ですけど、しかし。たとえばこのニッポン国にて『人魚姫』が映画化されたとして、ですよ。
それを外国の方々から、〈イエローモンキーでモンゴロイドのジャップ女優が北欧のゲルマン的な人魚姫を演じるのは、グロテスク!!〉──とでもそしられたら、いかが感じましょうか?

どうせエンターテインメントでしかないんだとすれば、“誰か”がそれを娯しんでいるならば、まあそれでいいわけでしょう。

で、そんなことよりも。
私としては、この『リトル・マーメイド』が、かの偉大なアンデルセンさんによる原作『人魚姫』(1837)のエンディングを、大きく変えてしまっていることが、不快ですね! 視てはいないですが、どうもそうらしいんです!(

と、そのようにして。著作権の圧迫強化にまい進するクソ企業が、いっぽうではパブリックドメインである著作物に喰らいついて営利を追求、しかも原作の尊厳を堂々とじゅうりんし、まったくかえりみもしない。

これぞ、まさしく……!
──と、それはそうであって、有罪確定なのですが。

それでですね、近年のトレンドにこういうことが……。
かくてWOKEめいたポーズをちょっと示しがちなディズニー社に対し、米・共和党とその構成員たちが、なかなか強い対立姿勢を打ちだしているそうなのです。

《文化戦争》──Culture War──ということばが、ありまして()。

アメリカにおいては新旧の価値観の対立が、たとえば銃規制や妊娠中絶の可否、さもなくば進化論や同性愛への賛否、等々々を争点とし、おおむね民主党共和党の対立というかたちで、長らく争われつづけています。
引きつづいているこの争いが、《文化戦争》と呼ばれているそうです。

そしてそれが、議会や選挙などを戦場としての争いにとどまらず、公共空間およびインターネット等の言論空間において、動員された大衆によっても、闘われるようになってきた──その質の変化が1990年代からであろうかと、指摘されているようです。

そして。その文化戦争の激化にともない、いわゆる“BLM”っぽいとか、また“LGBT+”くさくもなっているディズニー社が、おおむね反・WOKEだと言える米・共和党の、攻撃の対象になりつつあるようなのです。

その攻撃の、たとえばひとつは、在フロリダのディズニーワールドに対して州政府が与えてきた、もろもろの大きな特権らの廃止であるそうです。2023年6月から、そうなっているですとか()。

まあそんなのは、別にいいでしょう。米帝とディズニー社の歴史的な汚らしい癒着ポイントに、ちょっとまたスポットが当てなおされただけと、この件は考えられます。

ですが──こちらのニュースは約一年前で、やや古い話なんですが──()。

その共和党が別口のディズニー攻撃として、私たちの憎悪してやまぬ、あの《ミッキーマウス保護法》の廃止を画策している……と知って、私はちょっと絶句したんですよね!

──そうであるなら、〈敵の敵は味方〉であろうとか考えて私たちヴェイパーの徒は、共和党を応援するほうにでも、まわったほうがいいのでしょうか!?

──しかし、そんな気も、しないです。多少くらいはWOKEっぽいほうかなと、自覚する私におきましては。

また、だいたいのところ。そんなにもディズニー社の営業方針がWOKEだというなら、もっと深く、反コロニアリズムのところまで踏みこんだらいいのではないでしょうか。

かつまた。BLMめいた立場から見ても、あの『リトル・マーメイド』でなされていることにつき、全面的に協賛できるものでしょうか? 人種間の相克はもはやなく、その融和がすでにあるかのような幻想を、描きだしていないか……とも思われるのですが!

そんなところが、しょせんは米帝の走狗のディズニー社でしかないんですよね。あいかわらずです。

つまりはどうにも選ばれた私たちが、まずはアートの深みと幅の追求をなしながら、著作権の過剰な保護とも闘い、そしてよりよい世界を構想していくのです。


Copyright/Disney Co./WOKE/US Republican…and Vaporwave

[sum-up in ԑngłiꙅh]
SAMPLING IS GOD/COPYRIGHT IS JOKE

We, people of Vaporwave, strongly oppose Disney Co., an apostle of American imperialism, and its policy of excessive copyright protection, which is a means of stealthily pursuing its interests. Such a thing is obvious.

However. The fact that Disney's recent products half-heartedly hint at BLM and LGBT+ and produce a so-called "WOKE" feeling - It is laughable, but also difficult to deny it completely.
After all, what cannot be denied is political correctness.

And in the past few years, the US Republican Party, which is anti-WOKE, has been showing a hostile stance against such Disney's tendency.
And when I heard that one of the menu items of the Republican's attack on Disney was to nullify the exorbitant copyright extension of the worst infamous "Mickey Mouse Protection Act", I couldn't help but smile wryly.

Me - I'm a Nipponese anyway, so it doesn't matter to support the US Republicans or not, but that doesn't make me feel any better about them.

In other words, we, the chosen ones, will first pursue the depth and breadth of art, and fight against excessive copyright protection, and envision a better world.