【朗報】俺の妹が魔法少女なのでヴェイパーウェイヴが国歌になりました。神機合体メガドラX68k - シーズン11。
まあそんなことはともかくとして、当家の恒例・シグナルウェイヴのお知らせです。ピンポ〜ン。
さあ、次から次へと何かモノすごい人材たちを、続々と輩出しちゃってるシグナル系のシーン。いまご紹介する《video forum》もその一員みたいで、どうやら2018年から活動してるっぽいんですが……（☆）。
そしてこのビデオフォーラムさんの最新アルバム“misc. recordings”というものが、全100曲入り、約3時間もの超大作でっ……！
どういう作品かというと。新旧のイージーリスニングらしきトラックやCM付随の音楽みたいのを素材とし、その一部分をカットしてループさせ、かつ、ほどよくナマッた音質へとヴェイパー式加工。たぶん、そんなことを延々〜とヤッてなさる。
そしてこのアルバムの序盤、8曲めの“equal”が、何かきれいなピアノのループをきょくたんにモコッと音質劣化させたトラックで、すごくいい。ヴェイパー以前にはなかったような奇妙な《美》の現前であり、思わずハッとさせられる。
この音楽体験は、何をいったい意味しているのかな、と考えたら。〈手に入れることのできなかった過去の貴重な何かが、薄れる記憶と時間のヴェールの向こう側に、ぼんやりとチラ見えしている〉──、そういう感じをこれはかきたてているのだろうか。
47曲めの“store”もちょっとそれに近いサウンドで、ガッツリしたモコらせ加減がぞんぶんでひじょうによろしい。モコりは正義、ナマッてナンボ、みたいな錯覚をきたしそう！ イエイッ。
──とまあ、いいところがあるので実にいい、とは思うんだけど。
しかし手クダのシンプルさに対し、ループの回数が多すぎる、つまり過剰に長ぁ〜い楽曲が、ないという気もしない。
ここで遠慮なく当方の希望を申し上げちゃえば、平均で1曲が60秒くらいにまとめてくれていたら、オレ的に《傑作》のタイコ判をポンと押していた。まあ、オレの評価なんて別にアレではあるけどなあっ。
……そうしてファイナル100番めのトラック“void”は、いまはなきアナログテレビの《砂嵐》っぽいノイズの30秒間。すでに深夜なのか、ガチャガチャとチャンネルを切り換えてもやってる局がない、という感じが演出されているような。
友なるテレビマニアよ、いまは眠れ──。よほどのヘンなことがない限り、あしたもテレビは無限に近い大量のシグナルを放射してくれるはずだから──。たぶん──。
