ポ  サ  研

─ Post-Truth Sound Lab, Vaporwave / Désir Duplication Répétition ─

忠ps2節_ワーdevシュ_産code業: Hajdú - Bihar 1993 (2019) - 美し過ぎ去っていくものたちだけが

《忠ps2節_ワーdevシュ_産code業》、このあまりにもヴェイパーウェイヴ風味な名前のクリエイターは、ハンガリーの人なんだとか。
いや、だからといって、どうという話もないんだが。別にバルトークともジプシー舞曲とも、関係がない感じだし──。ともあれフン族系ということを、過去に《Sunbleach》の紹介記事で教えられたのだった。

それから現在、ヴェイパー情報サイトの最高峰だったサンブリーチは接続不可であり()、またいっぽうの忠ps2節さんは、ヴェイパー界からはっきり宣言して引退してしまっている。そしていまご紹介する“Hajdú - Bihar 1993”(2019)は、忠ps2節さんのラストアルバムと目されるもの。

ちょっ! こンなンじゃまるで、ヴェイパーウェイヴそのものが下火で落ち目みたいなんだけどっ? ンなことないよね、これからだよねっ?
去りゆく過去のあれこれたちを、未練タップリに回顧し慈しみ玩弄することがヴェイパーの本領、それは確かにある。しかしそうかといって、ヴェイパーそのものが過去のあれこれになっちまったら、超つらみなんスけど。

だけどまあ。そうやって去るものらもあれば、いっぽうで来るものたちもあるっぽいんで、たぶんヴェイパーの前途は洋々だァ、くらいにごまかしておいて。

追記。2020年4月12日、サンブリーチは回復。とにかく見れるようになって悦ばしい。ただし更新がなされているわけではなく、記事は2018年11月が最新のまま。

さてこのアルバム“Hajdú - Bihar 1993”、過去のボツ音源らのお蔵出し寄せ集めだそうだけど、でもなんか聞きやすいし愉しいんだよね。
逆にチカラの抜けてることが、好印象に結果したのか。それ以前の忠ps2節さんの作品らは、質こそ高いがあちこちにヘンなカドの硬さが感じられた、そういうところがなくていいな、と。

ところで今作もなんだけど、忠ps2節さんの作品らは、《○○ウェイヴ》というラベリングが、実にできない。それぞれのアルバムに、クラシックヴェイパーあり、シグナル系もあり、スラッシュウェイヴもあり、アンビエントっぽいのもあり、またはIDMをモコらせた感じのもあり、で。
そういう特徴、多様性、そこがよかったのかどうかは、もう分からないが……。

ともあれ《ここ》はシグナルウェイヴ推しなんで、彼のその傾向の代表作らしき、“GT​-​A2”(2018)をも推しちゃうよっ。
これは、ビデオゲームの「グランド・セフト・オート」シリーズに関係あるらしいコンセプトアルバム。レッツ犯罪、盗めクルマを殺れヒトを!──というノワールなふんいき。がしかし、ノイズ系とかではないのでご安心を。

さぁてだ。いちおうは事情を聞きおくと、忠ps2節さんの引退、その理由は──()。

私がVaporWaveの作成をやめた理由の1つは、現在では、VaperWaveの曲を作るのではなく、古いSkoolドラムンベース、ヒップホップ、ハウストラックからミックステープを作成することの方が好きだからです。

(Bandcampページより、Google翻訳システムの出力)

ぬむぅ〜。何かヴェイパーよりも新しいことに進んだ、って話なら分かる。むしろ意外と、オレもそっちについて行きたいかもしんないんだけど。
しかし、表面的には逆行だよね? だがとにかくも“動くこと”をよしとする、騎馬遊牧の民フン族の血が、忠ps2節さんを動かした……? ンなわきゃ〜ないか!