ポ  サ  研

─ Post-Truth Sound Lab, Vaporwave, Désir Duplication Répétition ─

サクラSAKURA-LEE: Star Virgin EP (2018) - 処女厨ホイホイ・Hが私のエネルギー!

《サクラSAKURA-LEE》という人は、ペルーのアーティストらしいんだけど()。それはともかく、今回の題材はひさびさのフューチャーファンク()。

で、実のところ、自分がフューチャーファンクをあまり分かってはいないので。ゆえにこのサクラ・リー氏による、“Star Virgin - EP”が、いいのか悪いのかも、あまり分かってはいない。
ただ……。そのカバーアートを眺めていたら、何か不快でもない微苦笑のわき上がってくるのを感じたんで、ついつい取り上げてみるんだよね。

さてこれがどういう性格のアルバムかというと、1988年ニホンで制作の特撮SFビデオドラマ『スターヴァージン』)へのオマージュ、みたいなものと考えられる。
よって“Star Virgin - EP”のカバーアートは、『スターヴァージン』サントラ盤のジャケをパロったもの。オビの部分やタイトルロゴらはそのまま流用し、そしてビキニ鎧武装したヒロインの姿を、実写からアニメ絵へと置き換えている。Kawaiiii〜!!!

と、そこらまでは仮に、よく分かったものとして。いや別に〈分かる〉ということが重要だとも思えないんだけど、ともあれ。
そのいっぽうで自分に分からないことは、“Star Virgin - EP”のサウンド面が、『スターヴァージン』のサントラと関係あるのかどうか、ということなんだ。

聞いてみると“Star Virgin - EP”は、1980年代のアイドルソングっぽい素材らを、よくあるようなフューチャーファンクへと料理した作品のよう。はっきりは言わないが、たとえばあのSEIKOタンの……いやまあ、はっきりは言わないけど、まあそういう。

で、そこまではいいんだけどさ。

いっぽうで『スターヴァージン』のサントラは、そういう感じに使われそうな唄ものを、2曲ほど含んでいる。その主題歌「スターヴァージン」(唄:岩間梨絵子)と、挿入歌「Hが私のエネルギー」(唄:黒木永子)。
そんな楽曲らなんてマイナーのきわまりだと思うんだが、しかし現在ようつべで、何とか聞くには聞けるんだよね。その本編らしきものを丸揚げしちゃってる動画の、いちばんラストに2曲が並んで収録されていて()。

で、聞いてみたら、それらが意外といいんだな……。その作曲担当は、かの川井憲次先生なので、道理でというか。または、〈意外なお仕事しておられっスね?〉というか。
ちなみに音楽が川井憲次氏による映像だと、押井守作品でオレのいちばん好きな紅い眼鏡が1987年の製作。その翌年が今『スターヴァージン』なので、この'80年代って濃いっスねェ〜。

ではあれ主題歌のほうはまだしも、何をいきなりタイトルが「Hが私のエネルギー」っていう挿入歌はどういうことだ。ヒロイン役の女優さんが歌ってるんだが、そのボーカルがまた、実にシロート丸出しもいいところだし。

ところがしかし、なぜかそれがいいんだな……。いや、“誰も”がいいと思うようなものじゃないだろうけど……。でも何か、この時代の女性アイドル歌謡みたいのに、特有のあいきょうが感じられて……。

──と、ゆーよーに。映像作品としての価値は分からないけれど、しかしかなりいい感じの音楽資源を世に遺してくれた、『スターヴァージン』。
で、そのいっぽうの、“Star Virgin - EP”。このアルバムを3〜4回は通しで聞いてみたんだけど、しかし『スターヴァージン』からの素材が入ってるようには、聞こえなかったんだよね。もし聞き逃しのカン違いだったら、そくざに謝るけれど。

せっかくなんで、ちょっとくらいは使ったらよかったのでは? 『スターヴァージン』主題歌の、〈スタァ〜・ヴァ〜ジ〜ン!〉と高らかに謳い上げちゃってるフレーズだけでも! 処女厨・大勝利》の凱歌として!!

【追記】 とまでを書いてからよく調べ直してみたら、今アルバムの続編である“Star Virgin II - EP”では、ヤッちゃってらっしゃるんだよね。サクラ・リー氏が、『スターヴァージン』主題歌の、丸使いフューチャーファンク・バージョンを()。
だとしたところで、それがオレたち処女厨のアンセムとするに足るトラックなのかどうか……。その判断は、同志である皆さま各位へと丸投げいたします。どうにもオレにはフューチャーファンクってものが、やっぱよく分かンないんだよね!

[sum-up in ԑngłiꙅℏ]
サクラSAKURA-LEE seems to be a future funk creator living in Peru. Actually, I'm not familiar with future funk, but when I was looking at the cover art of his "Star Virgin - EP", I felt a slight bitter smile that wasn't unpleasant, so just picked it up.
By the way, this album “Star Virgin EP” can be thought of as a homage to the SFX sci-fi video drama “Star Virgin” produced in Japan in 1988. The seductive cover art is a parody of the sleeve of the “Star Virgin” soundtrack album. The part of Obi is diverted as it is, and the figure of the heroine armed with “Bikini armor” is replaced from a live-action picture to an animation picture. Kawaiiii〜!!!

That's right, but I think this album doesn't use elements from the drama “Star Virgin” soundtrack. I'm sorry if it was my misunderstanding.
And I think the theme song and insert song of the drama “Star Virgin” are the obscured masterpieces by Kenji Kawai, a famous Japanese score composer. So I thought it would have been great if Mr. Sakura had created a cool modern sound by reusing them.

...Oh... After writing up to that, I looked it up again and found that it was done in the sequel to the album, "Star Virgin II - EP", A future funk version of the theme song of drama "Star Virgin" ().
So, is it a track that is enough to be an anthem for us Virgin Worshipers? The decision is completely left to YOU, all of our comrades. I don't really understand the taste of future funk!