ポ  サ  研

─ Post-Truth Sound Lab, Vaporwave / Désir Duplication Répétition ─

LOMA: Don't Shy Away (2020) - ゲタ箱の上で微笑むモダニスム美人

《LOMA》──ロマは、米テキサスがベースとしているポストロックのバンドです()。そして“Don't Shy Away”は、その2020年10月に発表された2ndフルアルバムです。

このロマというバンドさんは、要するに……。

その楽曲らのテンポが全般的に、快いスローさを有します。そして女性ボーカリストでマルチインスト奏者のエミリー・クロスさん、その眠たい声が、実に眠くてよい。
という、私がこの場で推しつづけている、眠みを大フィーチャーしたドリームポップみたいな系統。その、また新たなるスターだと言えるでしょう。

しかも、この2ndは、セルフタイトルの1stアルバムに比べ、感情表現(エモさ)みたいなものが引っ込んで、さらなる眠さへと内容が傾いている。歓迎できる傾向です!

と、そこまで言いましたら必要なお話は、ほぼすんでいるのですが。しかし何となく、あとふたことばかり……。

さいしょ私が、この“Don't Shy Away”のカバーイラストを見たとき、〈ああっ、東郷青児画伯!〉、と思いました。
同じでないとは分かっていましたが、すばらしく画風が似ているのでは、と。

ですがしかし、あらためて見比べてみたら、そんなでもないからちくしょう!

けれどまあ。これをよい機会として、東郷青児先生の──何かのまんがに書かれていた評言によれば、〈ひところ中産階級の家のゲタ箱の上によく飾られていた絵画〉──画業に対する認識を、深められてもよいと思います!

それと。このアルバム“Don't Shy Away”のラスト曲である“Homing”には、かのブライアン・イーノが、ちょっこりと参加しておられます。われらの師父が、ロマの1stを聞いて気に入ったから、のようなお話です。
かといって師が、ものすごいきわだったことをそこで、なさっているわけでもないのですが。けれどもアルバムの中でも、それがひときわ甘やかに、眠みの濃いトラックになっている。やはり、さすがだと感じてしまうのです!