ポ  サ  研

─ Post-Truth Sound Lab, Vaporwave, Désir Duplication Répétition ─

h a z e: Internet Explorer (2019) - 世紀末ワレモノ交換フェスタでなごむ

《h a z e》を名のるバンドらがBandcampには複数見えているけれど、しかしヴェイパーウェイヴのハゼ(ヘイズ?)は、この1匹だけであるもよう。どこで生まれたハゼなのか……等々は、かいもく不明。
そしてこのハゼ、出ている作品がこのアルバムInternet Explorer、これ1点しかないらしい。現在までのところ。

しかしそのアルバム“I.E.”が、実はベストセラーだったりしてるんだよね。テープに加えてプレスされたアナログ盤、その300枚がすでに完売、というからすごい。この世界では、かなりすごいと断言できよう。

それがどういう作品なのかというと、だいたい1990年代末ごろの、ネットユーザの挙動をちょっと、叙景しているような。
まずは曲名が“dial-up”に始まり、接続ができたら“I.E.”で何かを閲覧。だが、それからの作業が、“FTP” - “apps & warez” - “upload”──とは、少々おだやかでない。
つまり割れもの、ウェアーズをやりとりしてる気配があるんだが。けどそれもまあ、出もとが《VILL4IN》レーベル()、つまり悪もの(villain)の巣窟だけに、仕方がないことなのか。

そしてそれぞれの楽曲の冒頭に、電話機とかモデムとかの発する懐かしっぽい効果音らが挿入されて、初期インターネット時代のふんいきを盛り上げているのだった。

そのいっぽう、今作で聞こえる音楽そのものは、いたってノンキなチルアウト系。何らかのもと素材をググッとスローダウンさせ、その2〜4小節単位のミニマルな反復などを、ゆったりと気持よく構成している。
各トラックらの尺は平均6分弱と、けっこう長め。しかしびみょうなメリハリのつけ方がうまいらしく、単調なのに聞いてて飽きない。これはセンスあるな、と感じ入ってしまう。

というわけで、ハゼなのに(?)大したものである。この傑作“I.E.”が世に出てからそろそろ1年が経過、次はネスケモザイクか。ハゼドンの新作到来が待たれそうな気分!

[sum-up in ԑngłiꙅℏ]
Is this a scene of the unscrupulous behavior of underground internet users in the last years of the 20th century?
On the other hand, the music itself that can be heard in this work is a very chill-out type. The materials are slowed down, and the minimal repeats of 2 to 4 bars are arranged comfortably.
The average length of each track is just under 6 minutes, which is quite long. However, it seems that the vivid sharpness is good, and it is monotonous, but I am not tired of hearing it. etc.